歌劇「ジャンニ・スキッキ」

グラインドボーン音楽祭2004
プッチーニ作曲 歌劇「ジャンニ・スキッキ」
ジャンニ・スキッキ アレッサンドロ・コルベルリ
ラウレッタ サリー・マシューズ
リヌッチョ マッシモ・ジョルダーノ 他
指揮 ヴラディーミル・ユロフスキ、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
演出 アナベル・アーデン

2007年3月16日に放送されたものです…熱を出して家に引きこもる羽目になったので、撮り溜めていたこの映像を1年以上の時を経てやっと見ることにしました(笑)上演時間1時間で見やすいからパッと見ちゃえば良かったのに。見てみたらちょうど「5月1日花祭りの日に結婚する」って何度も言っていてびっくりしました。

ジャンニ・スキッキと言えばあのアリア、音大入試〜卒試まで幅広く歌われる名曲「私のお父さん」が入っていますが、その他は知られていないのでどんなものかと思いきや、アリアってラウレッタの「私のお父さん」しか無いんですか?いやもう一つありました、リヌッチョのアリア「フィレンツェは花咲く木のように」。どちらにしろこのオペラはレチとアリアが明確にわけられていないので、突然アリアが出て来てびっくりします。そのノリでラウレッタって脇役なんじゃ?疑惑浮上。しかも主人公のジャンニ・スキッキにはアリアがありません。まあアリアがあっても無くても明らかに主人公ですが。

お話は極めて単純明快!死んだ富豪の遺産を親族が手に入れるためにジャンニ・スキッキが手を貸して遺言を書き換えるというお話ですが、そこに悲しみやドロドロとした憎しみは無く、堂々と悪口を言うわ媚を売るわ全員で怒るわで、むしろ見ててサッパリします。最後はジャンニ・スキッキの可愛い独り言で幕を閉じ、明るい気持ちで劇場をあとにすることが出来るような素敵なオペラです。

グラインドボーン音楽祭では主役から脇役(含死体)まで全員のキャラが濃くて、悲しむ演技が大袈裟で、1時間ずっと笑いっぱなしでした。んーもっとはやく見ておけばよかった。